うらやみ

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勉強と部活を両立しながら、超難関の高校に入ることが出来た。 睡眠を削り、好きなテレビも見ず、遊ぶこともしなかったおかげだった。 高校に入ると野球は辞めた。 このまま頑張って仮にプロに入れたとしても、選手は寿命がある。 引退した後の方が人生は長い。 そこから一人前の社会人になるには不利だ。 そう考えて両親が説得したのだった。 三四郎はやっと夢中になれることに出会えた気がしていたのだが。 彼はひたすら勉強に没頭した。 睡眠以外は勉強にすべての時間を充てた。 それ以外のことは考えることをしなかった。 おかげで彼の成績は親を満足させるものだった。 クラスメイトからも一目置かれる存在だった。
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