☆はじめに☆

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バルベロはこっちも、こっちもと次々に黒羊に勧めている。 黒羊はよくわからないまま勧められたおかずに手を伸ばしている。 「美味いな」 「あン、黒羊、ほっぺに付いてるよ」 「うん?」 自分で取ろうとするが 「反対だよ」 と、バルベロが黒羊の頬についた御飯を指ですくい取り…… ペロリと舐めた。 「あ、ああ。すまんな」 「~~~~~~~~~~~~~~~!! うっ、うわあーーーーーーーん」 さとりが泣きながら食堂から逃げ出した。 「ちょ!?バルベロ姐さんやりすぎ!!」 「流石に可哀想やろ……」 「拙者、追いかけるでござるよ!!」 「ボクもです!」 と、バルベロの様子がおかしい。 ブルブルと小刻みに震え、蕁麻疹が体中に現れ始める。 「バル、ベロ、さん?」 「アタイ、も、ゲン、カイ…………」 そう言い残してバルベロは後ろに倒れる。 受け身も無しに。 ゴッ……! 後頭部を打ち付ける鈍い音がした。 「わあああああああああ!!」 「バルベロさんが!!」 「血!血が出てます!!」 蟲眼がバルベロの顔を見下ろす位置に立つ。
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