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バルベロはこっちも、こっちもと次々に黒羊に勧めている。
黒羊はよくわからないまま勧められたおかずに手を伸ばしている。
「美味いな」
「あン、黒羊、ほっぺに付いてるよ」
「うん?」
自分で取ろうとするが
「反対だよ」
と、バルベロが黒羊の頬についた御飯を指ですくい取り……
ペロリと舐めた。
「あ、ああ。すまんな」
「~~~~~~~~~~~~~~~!!
うっ、うわあーーーーーーーん」
さとりが泣きながら食堂から逃げ出した。
「ちょ!?バルベロ姐さんやりすぎ!!」
「流石に可哀想やろ……」
「拙者、追いかけるでござるよ!!」
「ボクもです!」
と、バルベロの様子がおかしい。
ブルブルと小刻みに震え、蕁麻疹が体中に現れ始める。
「バル、ベロ、さん?」
「アタイ、も、ゲン、カイ…………」
そう言い残してバルベロは後ろに倒れる。
受け身も無しに。
ゴッ……!
後頭部を打ち付ける鈍い音がした。
「わあああああああああ!!」
「バルベロさんが!!」
「血!血が出てます!!」
蟲眼がバルベロの顔を見下ろす位置に立つ。
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