第二章

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町の人達に教えてもらった山の麓には廃墟があった。 大きさは…俺たちの寮ぐらい?…声が聞こえるからわりと人いるかも… 「リク、こちらから入れます。行きましょう。」 「う、うん。…お邪魔しまーす。」 鍵のついていない裏口から入る。そして近くの扉に入るとそこには檻に入れられた人がいた。だいたい10人ほど ほとんどがこちらを見るなり怯えた顔をするが一人だけ勇ましく突っかかって来る人がいた。 「お前ら!!一織にヒドイことしたらぶっ飛ばすからな!!」 「三月!!」 「気安く名前を呼ぶんじゃ………陸?ナギ?」 「やっぱり三月だ!!無事だったんだね!!」 檻の中で三月は目を丸くしている。…今さらだけどこんな再開なんかやだな← 「ご無事で何よりです、ミツキ。それではイオリも助けに行きましょう。」 「まてまてまて。俺はここから出れねぇんだけど!?」 「あ、そうだった…」 三月は頑丈な檻の中にいる。これは壊せないし壊したらすぐ人来そうだな… でもナギは不思議そうな顔でこちらを見ていた。 「檻の鍵ならリク、あなたが持ってるでしょう?」 「「へっ!?」」 えぇぇ!?檻の鍵なんて持ってないよ!! 「町の方に貰ったでは、ないですか。」 「うそっ。これ鍵なの!?」 だってこれただの棒…… 差し込んでみるとすんなりと回りガチャリと音をたてて開いた うっそ…ほんとに鍵なんだ… 「とりあえずサンキュ。これで動ける。」 「いえ、それではイオリを助けに行きましょう。どこにいるかわかりますか?」 「大広間だ。多分そこにいる。陸、置いてくぞ。」 「え、あ。待ってください!!」 俺はここにいる人達を見捨てれなかった。 1人の鍵を開け、全員を助けるように言い、脱出法を教えてから二人の後を俺は追いかけた。
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