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第5章 1 繋がる真実
***
「君は私を恨んでいるのだろう? 檻の中にいると気づいていながら、私の命を狙っていた。そうだろう?」
ぼやくように言うが、それに答える声はなかった。
新たに創られた世界。その中に創られた城之内学園という異質な学校。それは始世界に生き、転生を望んだ者たちの檻。
最初は誰も疑問に思わなかった。彼らに親兄弟という存在がない。家族がいない。記憶の中にある家族というものは、偽物。
「答えてはくれないのか。余程、私は嫌われているらしい」
嫌われているからこそ命の危機を感じ、新たな世界。檻で、彼らを始末することを考えた。
彼は考える。神であるということなど、その時すでに忘れていた。
全ては自身と創られた世界を守るためだと、そう思い込んで正当化した。
「一つだけ答えて」
奥の部屋から声だけが響く。レイラだ。
「カイトの記憶を奪ったのはあなた?」
「……そうだよ」
静かに答える神に、レイラはピクリとも動かない。
「私を責めますか?」
「さあ、どうでしょうね。最後の時を今のうちに楽しむといいわ」
「レイラさんとの会話でも楽しみましょうか」
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