プロローグ

3/6
前へ
/218ページ
次へ
「銃か。どこで手に入れた?」 「知ってどうするんだよ」 「好奇心、だよ」  金髪の言葉に憤りを隠すことが出来ず、引き金に指を置き照準を合わせた。  しかし動じる様子はない。 「なぜ、あいつの味方になる?」  金髪が質問をする。答えずにいようか迷ったが、途中でどうでもよくなって男は笑う。  何度も聞かされていることなのに、聞く方がどうかしている。それでも聞く理由は、本当に理解出来ないからだろうと男は思った。 「間違っていないからだ。正しいことをしているから、あいつの味方になる」 「また、か」  金髪は吐き捨てるように言った。 「神が絶対だ。なあ、そうだろう?」  金髪が目線を動かすことなく"誰か"に呼びかける。  男は目を見開いていた。震えが止まらなくなる。
/218ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加