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「そろそろ待ち合わせ場所行った方がいいんじゃねぇの?」
後ろの席で本を読んでいる祐に声をかける。
「え? 誰との?
……ああ、忘れてた」
「おいおい、そんなこと忘れるかね。
俺だったら朝から一日中その事が気になって授業に集中出来ないわ」
「佳主弥はいつもだろ」
「集中してないのがってか? …うるせー(笑)
それより早く行ってこいって」
「…しょうがないなぁ」
めんどくさそうな顔をした祐は重い腰を上げ、本を鞄にしまい、ゆっくりと教室を出て行った。
「分かってるからか何なのか知らないけど、何であんな態度なんだか…。
告白ってのはする方もされる方も緊張するんだぞ!
した事もされた事もない俺が言うのもなんだけど(笑)」
自分1人だけになった静かな教室でぶつぶつ呟く佳主弥。
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