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「想像にまかせるって……。隠す必要あるかな? 隠さなくたってわか──あっ!」
言いかけて衝撃が走る。前触れもなく、いきなりリク自身に貫かれて息が止まった。
「痛かったか?」
「平気。ちょっと、びっくりしただけだから」
すっかり準備は整っていたから痛みはなかった。ただちょっと強引すぎて驚いただけ。
「ごめんな」
「ほんと大丈夫だから」
「いや、次からは気をつけるよ」
リクの心配そうな顔を見ていると、大事にされているのだと実感できる。
もっとも、リクは昔からやさしい。それを知っているからこそ、こうして一緒にいる。
だけど、わたしたちは恋人同士ではない。好きという言葉も交わしていない。
それでも肌を求め合ってしまうのはどうしてなのだろう。
快楽を得るため? さみしさを埋めるため?
だったら相手は誰だってよかったはず。
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