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「ったく、病院ってのはどっこも同じような作りで…」とかなんとかぼやいているのも、大声でクレームをつけているようなものだった。
そんなわけで、病室にたどり着くと友利は開口一番、「梅田さんの声は聞こえるのになかなか来ないなって思ってました」と言った。
六人部屋の窓側に友利はいた。カーテンが閉まっているため、人の気配はするがどんな人がいるのかまではわからない。
左足をギプスで固定されているものの顔色は悪くない姿に、ひとまず俺は安心した。
「いつ退院できるんだ?これは地域課のみんなからお見舞いな」
「迷惑かけて申し訳ありません…予定は三日後です。後は通院しながらリハビリして、ちゃんと復帰できるのはもう少し先になりそうなんですけど」
「まったくなァ。お前らしくもない」
友利は梅田さんの言葉に苦笑いを浮かべ、それからこちらを見た。
「沼津さんまですみません」
この間のことはなかったかのような普段どおりの様子に俺はまた安心した。
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