11月11日は、何の日?

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え、何? ナニが起きてるの? いつの間にか、いっちゃんの膝の上に横向きに乗せられてて。 肩と頬に、いっちゃんの手が添えられてて。 斜めに傾いた秀麗なカオと綺麗な薄い唇が、覆いかぶさってきてて。 ――ペロッ 唇の端が、ペロリと舐められ―― 「……っ、うわぁん! いっちゃんの馬鹿ぁ!」 「うっ! うぉっ……んぐっ!」 「チカはポッキーゲームがしたかったんだよう! だから、このリベンジは、また来年しにくるから、絶対覚えててっ!」 馬鹿、馬鹿! いっちゃんの大馬鹿! ポッキー食べながらドキドキして! すっごくすっごくドキドキしたまんま、お互い照れながら、そうっと『チュッ』ってしたかったのにぃ! 「チカのワクワクな計画と乙女なドキドキの両方、返してよぉ! うわぁんっ!」 いっちゃん、マジ大馬鹿! 来年こそ、リベンジするんだからっ。 『ちゃんとしたポッキーゲーム』を! ――――壱琉(いちる)の腹に合気道初段者のキョーレツな肘鉄をくらわせ、ついでに手に持っていたポッキーを束で壱琉の口に突っ込んでからその膝から飛び降りたチカは、気づいていない。 『来年もポッキーゲームを仕掛けにくる』と宣言したことで、壱琉に周到な準備期間を与えてしまったことを。 そして、秋田正親(あきた まさちか)16歳。 料理裁縫、家事全般得意なオトメンであっても、生物学的には確実に『男の子』。 当然、『乙女なドキドキ』は壱琉からは回収不可能なのだということに―――― ―END―
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