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アオはびくりと身体を跳ね上げると、思わずシオンの頭を抱き抱えた。
「触っ・・・・・・て・・・・・・」
アオのそれはふるふると震え、透明な滴を零していた。まるで触ってくれと自らねだるように。無意識のうちに後ろに伸ばした手を、シオンにつかまれる。
お願いだから、意地悪をしないで。
目の縁から生理的な涙が頬を伝い落ちる。
ついにシオンがアオの望みを叶えてくれたとき、アオの目の奥で弾けるような白い閃光が走った。
快楽が強すぎてつらかった。些細な刺激が、それをしているのがシオンだというだけで、何十倍にも跳ね上がる。まるで、アオの全身が敏感な性感帯になってしまったみたいだった。
シオンが身体を起こす。薄明かりを背負って、シオンの青い目が暗闇で浮かび上がる。額にうっすらと汗を滲ませ、まるで大きな肉食獣のように欲望を隠そうともせず、アオを見つめるその姿は、壮絶なまでの色気を放っていた。
さっきの行為の跡が生々しく残るアオのその部分は、まだ多少の痛みがあったが、ひくひくと脈打つようにシオンを欲していた。
食われるーー・・・・・・!
アオはとっさにぎゅっと目をつむった。そのとき、アオの頭を抱き抱えるように、ふわりとシオンの腕に包まれた。
・・・・・・えっ?
アオはびっくりして目を開いた。やさしくこめかみにキスを落とさた次の瞬間、ズズ・・・・・・ッとシオンの剛直がアオの後孔に入ってきた。その間も、シオンはアオを抱き抱えたままだ。
ぶわっと涙が一気にあふれた。胸が熱くて、苦しい。アオは、どうしていいかわからなかった。涙の海に、溺れてしまいそうだ。
アオはシオンの背中に腕をまわした。
ズン・・・・・・ッ、ズン・・・・・・ッと、シオンがアオの身体を貫く。
「あッ! ああ・・・・・・ッ!」
いま、この瞬間だけは、シオンはアオのものだ。
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