第八章 銀色 三

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 オウムも意地悪をするのではなく、蛇を大切にして欲しい。蛇に触れられないだけでも、そんなに悲しそうなのだから、嫌われたら逆上してしまうかもしれない。 『優しくしないと、蛇に嫌われるよ』  そこで、俺が眠ろうとすると、オウムが驚愕の表情を浮かべていた。 『どうしたの?オウム、聞こえている?』  オウムは、口を大きく開き、叫ぶというよりも絶叫の表情で、かつ白目で気絶しているようだ。  まさか、蛇に嫌われると言うことは、微塵も考えていなかったのか。  でも、俺は眠くなってしまったので、オウムを放置して蛇と一緒に眠ってしまった。  朝、目が覚めると、光二の容態が変であった。俺の中で苦しんでいる。 「光二、どうしたの?」 『心臓が苦しい……』  そこで、再度、光二とチェンジすると、光二の心臓を確認しに行く。すると、オウムがまだ気絶したままであった。  俺はオウムを起こすと、蛇と一緒に正面に座る。 『オウム。まず突く、啄むは痛い。それは嫌い』  そこで、再びオウムが口を開いて、白目になっていたので、俺は少し殴っておく。 『足で掴むとかもダメ、痛い』  そこでオウムが落ち込んでいる。 『でも、それをしないのならば、傍に行ってもいい』  オウムの表情が明るくなった。そこでオウムは、蛇の傍に行くと、頬擦りしていた。頬擦りは、特に問題はない。  そして、蛇の仕事の邪魔をしないように、説得しておく。 『光二、チェンジしていいよ』  そこで、光二に代わると、心臓の傷みは消えたという。 「良かった。これで、光二も安心して眠れるね」  オウムを説得していたので、時間が無くなってしまった。俺は、急いで身支度を整えると、喫茶店ひまわりに行く。すると今日は、多美ともう一人来ていた。 「おはようございます。多美さん、この子は?」 「ああ、見習いでね」  多美に倣って、料理人を目指しているのであろうか。かなり手際よく、料理をしていた。 「将来は、コックさん?」 「いいぇ、夢は暗殺部隊でした」  何を見習いに来ているのであろうか。もしかして、李下を目指しているのだろうか。しかし、料理が上手でしかも慣れていた。  可愛い顔であったので、ボーイッシュな女の子かと思っていたら、途中でシャツを着替えていた。正々堂々と脱いでいるので、見てはいけないと目を逸らしたが、そこには胸が無かった。 「男の子なの?」
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