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一つ目の計画から崩れて、ため息を吐く僕。 その隣で彼女は「楽しいねー」を連発していた。 何が楽しいのかと彼女に落ち込みながら目をやる。 「だって、ほら。今、この世界に二人だけしか居ないみたい」 そう思わない?と言って彼女が小首を傾げる。 その仕草に僕までつい笑ってしまう。 「ああ、そうだね」 もし本当にそうなってしまっても、僕はそれでも構わない。 彼女とならきっと、二人だけでも苦労ですら楽しい事に変換して生きていけそうな気がする。 僕の隣にいつも彼女さえ居てくれたなら……。 それから漸く少しだけ僕の心も軽くなり、フロントガラスを覆い尽くす雨粒に目をやると幾分か小雨になっているのが分かった。 それに彼女も気付いたのだろう。急に辺りをキョロキョロしながら何かを探しているらしい彼女。
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