本番をしたあとに死ぬ女

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本番をしたあとに死ぬ女

 信彦は胸や尻のツボを刺激してきた。  手マンするときも焦らせるようにナカナカしてくれなかった。  スラックス越しにペニスが盛り上がるのが分かった。足の裏のツボも刺激してきた。 「ここはツボが多いんだ?」  押されるたびに感じやすくなるのがハッキリと分かってきた。  目がトロンとしてきた。 「気持ちいい?」  信彦が聞いてきた。 「とっても……」  信彦を騙しているとゆー罪悪感に苛まれていた。  キスをした後にシャワーを浴びた。  夏だし?汗でベトベトだった。 「タクミの本番の件だけど……」  気になって仕方なかった。 「あぁ、奥四万湖って知ってるか?」 「群馬にある人造湖ね?四万川ダムの建設によって出来たんじゃなかったっけ?」  信彦は優しく体をソープで洗ってくれた。お返しにワタシもペニスを洗ってあげた。  本当はオクシマコだが、幼い頃はオクシマンコだと思い込んでいた。 「よく知ってるね?そこにねマリコって女の死体が浮いてたんだけど、その女はタクミと本番をしたばかりだった」  一種の都市伝説ね? 『本番をしたあとに死ぬ女』なんて世にも奇妙な物語でやったら、教育ママからクレームが来て番組が終了しそうだ。  ワタシは必死で笑いを堪えていた。  さすが、零細企業の社長だ。財力が0なら知能も0か。 「その女の死因はなんだったの?」 「水死だよ」  湯気が天井からポタリと落ちた。  ちめてー。 「呪いじゃなくて?した後に突然苦しみ出したとかじゃないの?」  昔、ハメた男が腹の上で死んだことがあった。いわゆるスイートデスって奴だ。血圧が一気に上がることで死に至るのだ。男は心疾患を患っていた。 「あー、それもあったのかも知れないな?それで四万湖に行って死んだんだ」 「へへへ……ホテルで死んだのに、何で湖に浮かんでたの?」  湖に行って死ぬってなんなんだよ?苦しかったら病院に行くだろ?フツー。 「死体を湖まで運んだんだよ、きっと……」 「ホテルにそのままにした方が病死に偽装できるんじゃない?」 「タクミに聞けよ?とっ、とにかく忠告しとくぞ?本番はなしだからな?」  
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