想い出

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想い出

 スマホを枕元に置いて腹筋をした。  最近、スマートホンサムとかゆー奇病が流行っているらしい。  学生時代が懐かしいな?  アソビサークルってのに入ってた。特段決まったことをやるわけじゃないけど、楽しかった。  ユキノにダイチにタケル、そしてワタシ……特にこの4人は仲が良かった。  4年の10月、横浜にドライブに行くことになった。オトナシイ感じのユキノが茶髪になってファンキーになったのにはビックリした。  高速に乗り、演劇のハナシとか野球のハナシなんかをした。運転はダイチがしてくれた。  東京湾が見えると妙にワクワクした。  本牧のシンボルタワーにのぼり、海風を浴びた。赤レンガにも行った。  ジャズカーニバルをやっていた。そこでバイキングを食べながら演奏を聴いた。 「俺、内定出たんだ?」  ダイチがホッとした様子で言った。 「マジで?俺さ蒲生氏に仕官したんだけどね?感じの悪い人事だったよ」  タケルはイライラした様子だった。 「で?どうだったの?」と、ユキノ。 「ダメだったよ」  レンガ内では絵画展をやっていた。  源平合戦の絵や、女性器から龍が這い出てくる絵があった。 「ちょっとエッチな感じね?」  赤レンガを出て横須賀方面に車を走らせた。坂の上から見た夕暮れの海にカモメが舞っていた。夜になり、ライトアップされた元町や中華街は幻想的だった。  横浜駅で用事があるってゆータケルとユキノを下ろして、ダイチと2人きりドライブをした。 「やっと2人きりになれたね?」
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