お気に入りのスナック

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もうすぐ30歳になる僕は、東北の田舎から上京して、都内の賃貸アパートで1人暮らしをしている。 僕は平凡な会社員だけれど、とにかくお酒が好きで、週に1日は飲み歩いている。 飲みに行くときは居酒屋とバーをはしごするが、こんな僕にも行きつけのお店があって、最後はいつもお気に入りのスナックに顔を出す。 このスナックは、こじんまりとした小さなスナックで、ママの洋子さんと女性店員の美穂さんと佳奈さんの3人で切り盛りしている。 ママさんは55歳の気さくな人で、地方から上京して独り住まいをしている僕にとっては、母親のような存在だ。 店員の美穂さんは僕と同じ29歳で、離婚歴があるシングルマザーだ。 小学校1年生の元気な息子がいて、今は母親と実家暮らしをしているという話を聞いている。 美穂さんは、落ち着いた優しい雰囲気の人で、いつもニコニコと笑顔が素敵な女性で、美穂さんと話をすると僕はとても癒される。 もう一人の店員の佳奈さんは22歳の独身で、都内で独り暮らしをしているという話を聞いている。 佳奈さんは、美穂さんとは対照的で、元気ではきはきとものを言う活発な女性で、佳奈さんと話をすると僕はとても元気になる。 こんな素敵な女性3人がいるスナックは、日頃の仕事のストレスを忘れさせてくれて、また明日から頑張ろうという気持ちにさせてくれる。 僕はある意味、東京という大都会で生活する寂しさを紛らわすために、このお店に足を運んでいるのかもしれない。
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