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ある日の週末金曜日に、いつものようにスナックに顔を出してカウンターに座ると、カウンター越しに美穂さんが神妙な面持で僕に話しかけてきた。
「実は洋子ママ、体調を崩して入院したんです。」
「そうなんだ、先週来たときは元気そうで気が付かなかったけどね!」
僕が答えると、佳奈さんが話しかけてきた。
「今週月曜日のお店が休みの日に、洋子ママ病院に行って入院になったみたいです。」
「どこが悪いか聞いてる?」
僕が質問すると佳奈さんが答えてくれた。
「詳しくはわからないんですけど、肝臓が悪いみたいです。」
心配になった僕は、ママさんの様子を知りたくて、病院に行こうと考えた。
「そっか、心配だね!
差支えなければ、入院した病院教えてもらえるかな?」
すると美穂さんが、
「いいですよ!
スマホに送りますね!」
と言って、病院のホームページのアドレスを僕のLINEに送ってくれた。
「ありがとう!
明日にでも行ってみるよ!」
僕がお礼を言うと、美穂さんが話してくれた。
「私と佳奈ちゃんは、月曜日に連絡をもらって火曜日に一緒にお見舞いに行きました。
その時は、普通に話ができて元気そうに見えました。」
僕が心配になって、
「ママさんがいないと、お店の切り盛り大変だよね!
男の僕でも何か手伝えることある?」
と質問すると美穂さんが、
「お気遣いありがとうございます。
今のところは、何とか佳奈ちゃんとやってます。
困った時は、ひろさんに相談させてもらいます。」
と話してくれた。
この日の僕は、いつものように飲んで、終電で帰宅した。
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