第2章 リアルさん

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授業が終わってすぐ、遠野が先生の所へいった。 何を話てるんだ? そして軽く会釈してこっちに戻ってきた。 「教室使っていいって。でもあんまり遅くならないようにとのことです」 以外にいい子なのかも…この子。 「さぁ、始めましょ」 「ちょ、ちょっと待って! その前にまず、お互いの自己紹介をしよう」 「自己紹介? 私は遠野。あなたは山田くん。それ以外、何か必要?」 「じゃ、じゃあさ、俺の下の名前は知ってる?」 「知らない」 俺、言ったし…。 「し、下の名前とかさ…好きな食べ物とか、なんかあるでしょ?」 「…名前は遠野陽菜(とおのひな)よ。好きな食べ物は答える意味がない」 「…ありがとう。俺の名前は山田淳。好きな食べ物はハンバーグだよ」 「山田淳…どっかで聞いた名前ね…」 2回目だからな! 「そんことより、ささっとやりましょ。 どこからわからないの?」 「実は、今日学校行く前に初めて、リアルさんを付けました…なので、何もわかりません」 「冗談はやめて。今時、小学生でもわかるわ」 「冗談じゃないよ…あんまり言いたくないけど、実は俺ん家ちょー貧乏でさ…リアルさんって買ったら、30万だっけ? 40万だっけ?する物を、全国民に配分されたはいいけど高過ぎて、もし潰したら絶対買ってあげられないって、親に何回も脅されてさ…そして俺も怖くて、今日までつけれなかったんだよ…」 「…なんか、あれね…ご愁傷様」 やはりムカつく奴だな。 「!? ちょっと待って。あなた…」 「な、なんだよ!?」 遠野が近づいてきて、手で顔を触ってきた。 「目を閉じて」 「な、なんで?」 「いいから早く」 ちょ、何? この急展開!? 俺はまだ心の準備が…。 そう思いながら、俺は目を閉じた。
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