第2章 リアルさん

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「じゃあ今日は、学校でのRSの使い方について説明します」 リアルさん!? まだ慣れてないってのに…。 「今日RGで来てない人いますか? 居たら手を挙げて下さい」 ……誰もあげない。 やはり俺だけか。 俺は渋々手を挙げた。 すると周りがざわつき始めた。 「マジかー今時、生身で来るとかある?」 「すげー生きる化石じゃん」 おいおい、なんだ生きる化石て? 人を古代文明人みたいな言い方しやがって。 ふざける…!? 立ち上がって叫んでやろうかと思ったら急に肩を持たれた。 遠野だ。 遠野はこちらを見てないが、俺の肩を抑えている。 ちっ…なんだよ。 でも、そのおかげで少し冷静になれた。 「静かにー! 山田君はなぜ今日RGで来て居ないのかな? まぁでも、そもそも学校にRGで来ないといけないと言う規則はない。 だからみんなバカにするのはおかしいぞ」 そりゃそうだ。 俺はおかしくない。 ただ、少し次代の波に乗り遅れてる感は否めないが…。 「じゃあRGで来てる人は、利き手をこめかみ辺りに持って来て教科書を連想して下さい。 RGじゃない人はRSの教科書の92ページを開いて下さい」 教科書を連想? 嫌な連想させるもんだ。 まぁ俺は生身…生身ってなんかRGに負けたような気がするから俺も名前を付けよう。 …NMとか? ダセーこれはだめだわ。 ネーミングセンスなさ過ぎ。 そう考えると総理のネーミングセンスのほうがよく見えてきた…。 やるじゃん、総理。 そんなどうでもいいこを考えながら授業を受けていた。
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