その夜

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折を見てたま子に相談した。あきれた様子で聞いていた彼女は一言、低いトーンで、 「やれ」 と命じた。 「でもその……『娘』とのやり方がわからないんだけど……」 「わかった、口じゃ言えないんだな? だったら、風呂に入る前に抱きしめて唇を奪うか乳でも揉め。そしたら一旦拒んで風呂に入るだろ。『娘』は尻を使うのに、直腸内の洗浄をする。それで察して準備をしてくれるから」 「わ、わかった……でも、そのときはどうすればいいの? ローションか何か使うよね? ちょっと図書室で調べてはみたんだけど……」 「その辺は相手に任せておけ、プロなんだから。教わりながらやればいい」 簡単そうで難しいことを言う。最初から聞けるなら悩んだりしない。 聞きたいことはまだあったが、やめておいた。たま子になら平気で聞けるというのが、なんだかおりょうに対して申し訳ない。
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