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「あの、もう……」
「なんですか?」
「挿れない?」
「はい?」
おりょうはわざと聞き返した。
「どこに何を挿れたいんですか?」
安治は口を押えて黙るしかない。おりょうはくすくす笑うと、胸への攻めを再開した。
「ん……」
着実に快感の扉が開きかけている。ごまかすように腰をよじる。体重の軽いおりょうは一緒に持ち上がったものの、それを逃げの行為ととって締め付けてきた。安治はおりょうがベッドを持ち上げたシーンを思い出してはっとする。この線の細い少女めいた子に、腕力ではかなわないのだ。
気づいたのと同じタイミングで、両腕をつかまれた。たっぷりした唾液でぴちゃぴちゃと音を立てながら左の乳首が舐められ、じゅるっと吸われる。抵抗を試みると、その倍の力で押さえつけられる。
「んふ……」
と熱い息をもらすのは、攻めているおりょうのほうだ。安治が体を強張らせて初めての感覚に戸惑っているのを楽しんでいる。
「もっと気持ちよくなっていいんですよ」
顔を覗き込みやさしく囁く。
「うう……」
快感よりも苦痛が勝る呻きを無視して、おりょうはもう片方の胸を攻め始めた。舌先が乳輪の外側から螺旋を描いて徐々に近づき、最後に吸いつく。それを何度も繰り返す。乳首への刺激が股間の反応に連動すると認めざるを得なくなったころ、ようやく解放された。
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