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いくら妊娠の可能性はないとはいえ、なかで出すのは失礼だろう。しかし、慣れているおりょうまでうっかりしたのだろうか。
「あの……着けてないんだけど……」
おそるおそるお伺いを立てると、
「どうぞ」
と返された。どっちの意味だ。
答えは行動で示された。おりょうが首に抱きつき、両脚でも腰に抱きつく。密着する肌の部分が増えたことで快感が増し、射精感が高まる。
「あんっあんっ……」
声に誘導されてさらに昂る。同じ正常位でも、前の彼女はほとんど声を聞かせてくれなかった。おりょうは積極的に楽しませようとしてくれる。
チュッチュと唇に触れては離し、舌を絡める。
「安治さん……」
名前を呼ばれて、ぞくぞくしたものが腰から背骨を駆け上る。差し出された指を咥える。くすっと笑った顔が可愛くて、一瞬気が遠くなる。
蒸し暑い夏の日のけだるさのような幸福感に包まれながら、熱気を吐き出すように射精した。
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