4 忘れたくない普通の日

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 瑠珂の心は、自分たちの関係は、まだ修理できるだろうか。 「君がこんなに疲れるまで何もできなくて、ごめん」 「まぁくんに何かしてほしかったわけじゃないよ。あーあ。高ぴのカノジョがオメガじゃなけりゃな」 「僕としては、おかげで大事なことに気づけたから感謝してる」 「……おれも、一週間まぁくん断ちするだけでもだめなんだって、わかった。重い?」  おずおずと見上げてくる。キスしてやりたいのを我慢して答えた。 「重いけど、そこが可愛いんだよ」  言い終わるかどうかというところで、両手で頬を挟んで引き寄せられる。結局唇が重なった。体勢が苦しいので数回で離れたが、瑠珂の表情はとろんと蕩けていた。さっきラブホテルで南央斗を撃退したときとは別人のようだ。 「そう言えば、南央斗はなんであんなあっさり引き下がったんだろう」  ふと浮かんだ疑問を口にした。途端、膝の上の重しが震える。 「え? なに、笑い話なのか」  瑠珂はひとしきり笑った後、「他の人には秘密だよ」という念押しとともに種明かししてくれた。     
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