第99階層・続

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寝ぼけたような顔の僧侶。 こいつ確信犯だろ。 殺人にはバリエーションがある。 何もしない。こいつだ。 敵を引っ張って来る。 うっかり殴る。 幾らでもある。 まだ狭いダンジョンで戦士二人が剣を巧みに操る。 オートバトルも知らないようだけれど迫力はある。 また回復をしていない僧侶に声をかける。 「HP回復二回押すと自動でかかるようになるよ?」 「そーすか」 こいつだけ殺そうか。 何をやってる途中かは知らないけれどヘッドセットに映ってるのは9割ゲームじゃない。 本気でやったからここまでチート出来てんだぞ。 『心眼』こっそり詠唱。 他の娘とチャットしてんじゃねーよ。 ――今面倒なのと組んじゃったから後で行くね。 ――回復なら任せて。 ――でも公園行きたいな。 やりたいだけなこいつ。脱がして抜きたいんだろ? 連絡先交換したいだけだろ? SNSアカウントは把握した。 ボットに炎上させる。 真面目になっちゃったなあたし。 それだけ戦士が必死だというのもある。 コボルド相手にねえ。 いつまで経っても減らないのはそろそろ気付こうよ。 あたしが召喚してるからだよ。
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