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僧侶が戻って来ていた。
行き場がないんだろうな。
ぼんやり顔が必死になっていて笑う。
「どうしたの?」
無言だ。
チャット出来ないよねえ。
「HP回復さ、もうちょっとだけ厚くしてな」
タンクが励ますように言う。
そんな気は最初っからないのはあえて言わない。
ジェスチャーも固定にしてやろうか。
どうせ出られないなら一流の僧侶になろうね。
壁に何か書こうとしてるけど無駄。
そういう機能はない。
「どうしたんだ?」
忙しく動き回る僧侶を訝しんで戦士が声をかける。
「話せないの?」
これなら頷くだけでしょ。
全力で首肯してる。
「ええっとね。何か対処法があったはず」
ないけど。
泣きそうな僧侶を引きずっていくにはこのくらいでいいでしょ。
「先、進めるかな。魔法使い切っちゃった?」
魔力ね。
「レベル上がったから回復したよ? まだ大丈夫」
その後眠くなるまで僧侶を引きずり回してから落とし穴行きにした。
じゃ。
永久にそこで。
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