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第99階層・続
そして、誰かは知らないがこの階を気に入った頭のおかしい誰か、「ファイアリーフェアリーフィーンド」に勝つこと。面倒だからFFFだ。
運営並みに中身を知っているし本物のハッカーだ。
最後に、「死ね」と言われたものはログアウト権限を失う。
それはハッカーと組んでやった。
つまり、脱出できないまま燃え上がって死ぬ。
実際に死んだ者がいるかどうかは知らない。
気絶くらいはするだろう。
綺麗なチャイムが鳴る。
「来た」
あたしは部屋のパソコンに向かう。
どきどきする。
これから果敢な――可哀そうな冒険者が焦げて死ぬのか、全身に穴を開けられて失血死するのか、絶望だけで死ぬのか、いつ見ても飽きない。
メールの通知がうるさい。どうせ人事からの復職うんぬん、だろう。
あたしをぶっ壊しておいて、何が復職だ。
二十時間連続三十日。忘れない。
人事に言ったら「そんなことがあるわけないでしょう」と鼻で笑われた。
こっちは出退勤スマホで付けてるんだよ。
「位置情報付きで提出しましょうか?」
そう言ったら追い出された。
「もう辞めたほうがいいんじゃないの?」
相談に乗る、という同期から言われた。薄笑いで全部分っている。
「貴女だったらどうするの?」
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