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診断書を出したら休めた。
ヒマになったから「VOID」を始めた。
完全フリーだったゲームのβが懐かしい。オープンソースだったもんね。
コード読んでバグも報告した。
あたしには別になんてことはない。
いまだに会社から連絡は来る。
「引継ぎが妥当に行われていない」
あーそー。じゃNP完全問題って何だか知ってる子連れてきて。
「君の作った場所にはドキュメントがない」
仕様書がないんですけども。
「〇ねよ」
これが一番きつい。あたしは自分でも笑うくらい純真だった。
まだ人格なんてそう簡単には直せない。
アドラーを読んで2mくらい投げた。
「社会の役に立っている事」が幸福の三条件の一つだ。
そういうこと書くなら月に200時間くらい残業を6カ月やってから言って欲しい。
とっくにやった。
多次元DBも一から書いた。吐き気がした。
検索エンジンも一から書いた。ばーか。
VOIDには英文の解説しかない。構わず全部読んだ。
読むだけならね。できる。
――今日はモノ・アイは忙しいみたいだ。
特に趣向を凝らす予定もなさそうだ。
じゃファイアリー・フェアリー・フィーンドの出番よね。
素体はイシリアル。物質じゃない。
魔法は無敵に近い。
「何しに来たの?」
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