執筆戦隊カケルンジャー

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執筆戦隊カケルンジャー

 ここに悩めるオンラインノベル愛読者が一人いる。私だ。  ノートパソコンにかじりつき、ブックマークのフォルダ『ラヴなサイト』に振り分け最上位に登録し、なおかつ私の運営するラヴなファンタジー小説サイト『Wonder West Wind』のリンクページからの連結も確保している、私の一等お気に入りのサイト『言の葉の木』のトップページと、終点の見えないにらみ合いを続けている。  残念なことに、私の鋭角的眼光が、液晶ディスプレイを貫通する見込みはまったくない。  もっとも、実際に貫通してしまったら、ノートパソコンへの致命的打撃となるのはいざ知らず、私の財布にも壊滅的ダメージを与えるだろう。  そのような事態が発生した場合、私の顔色はアルカリ性の液体でリトマス試験紙が赤から青に変化するように、速やかに青くなることは間違いない。pHでいうならば、その際の顔色は十四。強アルカリ性である。 「今日も更新されてない」  私はブラウザへの鋭角的眼光照射をやめ、その代わりにため息を喉の奥から抽出して、ゆるゆると口から放出する。     
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