2. 同窓会

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「ほんとゴメン」  何度も何度も淳之介が謝る。  平謝りだ。 「大丈夫だって」 「ほんとゴメン。俺のシャツでよければ……」 「それは勘弁して」  ボタンを外しにかかる淳之介を有紗は本気で止める。 「大丈夫! カーディガン持ってるし」  有紗は笑顔だ。  ……営業スマイルかもしれない。 「どうしたの?」  女子トイレの前であーだこーだ言っている二人の前に、プリンス山縣(やまがた)が現れた!  心なし淳之介の左眉が上がる。 「どうもしないって! 男便所ならそっちだよ」 「そうなんだ……じゃなくて、ほら後ろ。女性のみなさんが困ってるぞ。さたじゅんがそこにいるから」    気づかなかったが角を曲がった所に列をなす方々が見える。 「あ、ごめん。ありがとう」  半トーン声の上がる有紗に更に淳之介の眉が上がる。
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