3. アリだな

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「……それでね、仕事の話とかしてるのに、急に西中の校歌鼻歌で歌い出すんだよ? 突っ込めるの私だけだからね」 「さたじゅん変わらないね」と山縣が笑う。 「……面白いけど、さっきからさたじゅんの話ばっかりしてるなあ」 「山縣くんが話ふったんでしょ?」 「ふったのはふったけど、そんなに続くなんて思わなかったよ」 「だってよく顔合わせるし、ホントに話題に尽きないのよね、あの人」  有紗はしみじみとあのノーテンキな淳之介の顔を思い出す。  思い出すだけでなんだか笑けるのが淳之介のすごいところだ。 「……もしかして、二人ってつきあってる?」 「まさか! つき合ってないよ! つき合ってるわけないし!!」 「そんなに力強く否定しなくても」と山縣が笑う。 「さたじゅんって中学の頃、高橋さんのこと好きだったよね」 「え!?」 「……え? 知らなかった……とか無いよね?」 「当時は全然しらなかったけど……」 「最近知ったんだ?」 「……直接言われたわけじゃ無いけど、あの人遠回しにそんな事言ってくるもんだから……」
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