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「春の日差しの公園
午後3時
こんな状況で一人で公園にいるようなお前は
きっと大して友達もいねーような輩なんだろう
俺か?俺は今日は午後半休なんだ
サボってるわけじゃねーからな
何?友達は普通にいると?
ただ小学校を卒業したら、あとはもう大人の言いなりになるしかないと
そう感じているんだな!
くっくっく
間違っちゃいえねよ!お前のその予想はしっかり当たってる!
小学校も周りに合わせる作業ばっかりだが、中学、高校ではもっとそれが加速するからな!
大学で多少の自由時間が生まれるかもしれないが
あっという間に就活というクソみてえな儀式がやってくる!
笑えるぜ
一生懸命にアピールしてやっとの思いで入った会社で
こき使われて自殺してくような人生が待っていると思うよな!
俺の知り合いでも自殺した奴がいた
社会に殺されたんだ
くっくっく
小学生のお前にこういう話をしておくのも俺は悪くねえと思ってんだ
まあお前は逃げたそうにしているな
それでいい
それでいいんだ
だが俺の話をもうちょっと聞いていけ
俺はまあそこそこ真面目で
勉強もできるやつだった
学級委員タイプだな
教師ウケは良かった
教師にウケる方法は簡単だ
ハイと言ってればいいだけだからな」
この不審者の老人はこうやって3万秒もの間、少年に無駄な説教をした。少年は3万年後もこの出来事を忘れることができなかった。
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