第一章

3/29
前へ
/72ページ
次へ
屋敷に入ると、少女を近くの部屋に寝せる 「何処からきたんだか」 そう呟きながら、幸輝は少女の頭を撫でる 「袴がかなり汚れてました。かなり走って来たと思われます。」 そう言うのは、使用人である女性。千尋だった 「そう…」 幸輝は、少女が手に持っていた小太刀を取ると立ち上がる 「翔太。報告にいくよ」 「へいへい」 「千尋さん。すまんがその子を頼む」 「はい。おまかせください」 「あぁ。面倒くせぇな」 「そんなこと言わない。ほら立った立った」 「あぁ、もう!背中叩くなよ」 翔太がようやく立ち上がると、ニ人は部屋を出た ニ人を見送ると 千尋は眠っている少女の額に触れる (熱はない。医者は呼ばなくていいみたい) 「走ってこちらに来たのは、何か訳があるのでしょう。ですが今は、お休みください」 彼女はしばらく、少女を見守り続けた
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加