第一章

6/29
前へ
/72ページ
次へ
翌朝、少女はゆっくりと目を開ける 「……」 不思議な感覚のまま、体を起こす (ここは……?) 頭がぼーっとする ふと、誰かが戸を開ける 見慣れない女の人だ 「あら、目が覚めましたか。具合はどうですか?」 「……なんとも……ないです」 「なら良かったです。屋敷の前で倒れていたと聞きました」 「屋敷の前……。私がですか?」 「はい。今、皆さんを呼んできますね」 笑顔でそう言うと、女の人は部屋を出た 数分後、3人の男の人を連れて戻って来た 四人から不思議な雰囲気を少女は感じとる 「初めましてお嬢さん。大丈夫そうで何より」 「……あの」 「怖がらなくて大丈夫だよ。僕は桜木幸輝。君からみて左が兄の彰、右が弟の翔太。そこの女の人は千尋。君の名前は?」 「名前……」 幸輝の問いかけに答えようとするも 頭が真っ白になり、何も出てこない 「私は……誰?」 少女の言葉に、全員驚きの表情を見せた
/72ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加