とある日の

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スタート10mで5位を抜く。抜かしながら思う。遅いとね。3位と4位はほぼ横に並んでいる。抜かしやすい。というか、見えるって事はだいぶ追いついてるんだ。後少しで追いつく。一気に追いついて抜かしてやる。ついてこう、とされない位の速さで。ゴール間際残り15mの地点で一気に追い抜いてく。とりあえず入賞圏内確定。まだ、まだ、一五mある。最後まで諦めない。一、二位を狙い続ける。もうあと少し。目の前にいる。スピード的には完全に1位と2位より速い速度で走っていた。追いついてきていたから確実にそうだ。ただ、四百、二百メインの自分にはあまりにも残りの距離が短すぎた。二走はあと少しで抜けそうだった。が、もうそのときにはゴールラインを踏んでいた。 結局最後は3位でゴール。入賞圏内だけど、一生思い出す悪夢のような悔しさと、トラウマのような物に襲われた。というか本当に悔しすぎて、水道の所に腰をかけて、付き添いの同級生の女子に荷物を持たせてるのに号泣した。本当に、本当に悔しすぎた。後10mあれば絶対絶対一位になれていたもう、自分の目前まで迫っていたのに。もし二、三走のバトンのミスがなくきていたらどうなっていただろう。確実に一位でここ。スタートでもあり、ゴールでもある所に戻って来れたはずだ。いや。二、三走のせいだけでこの悔しさが出ているわけではないだろう。何よりも悔しいと思う原因は六位で来たバトンを一位まであげることの出来なかった自分自身の走りの弱さと、臨機応変さにとても悔しいのだろう。その後付き添いの女子に引っ張られながら、押されながら部活のテントに戻ったけどそこでも泣いていた。反省のミーティングをするまで。ずっと。何で二、三走がバトンミ     
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