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聴こえていた歌声に ひとときの安らぎを貰っていると ずっと聴いていたくて 離れられなくなるんだ 続く音の重なりの切れ間に 孤独を挟めてる気がして 気付かない振りをしてるけど 確実に入り込んで来る 深い深い谷底にいたことを 意の無に忘れ切ってしまうと 意図した静寂にさえ 押し潰されそうになる 暗黒の破片に縛られて 自分はそうじゃないんだと 誇張したとしても 音のない音をたてて軋むんだ 瓦礫と化した心の欠片を ひとつひとつ集める私は 描かれた悲壮さに胸を焦がし 救われない痛みを抱きしめている
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