語り・エッセイ

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…… 優しさ …… 自分の中で何かが壊れるのは 不意に現れる、一種の病気…… 感情の起伏が恨めしい 何より嫌ってた感情の起伏 良く言えば感受性が豊かで純粋で繊細 その背中合わせにこの起伏が潜んでる 妬み嫉みに巻き込まれていく感覚 浮き沈みの激しい相手に振り回されてきた 無視は日常茶飯事で陰口なんて当たり前 挙句心が病んでしまう それは如何に純粋だったかに現れてる 感情の起伏に巻き込まれた人もまた心が病んで それを何人も見て来たのに 自らもまた何人も傷つけて来た 海を見たり空を見上げたり輝く夜空を見上げて 心にもその美しさを投影しては悔やんで来た 間欠的に現れるこの病を治療するには 穏やかな時と静かな空間と見返りのないこの文字羅列 孤独とはこの空間にはなく 賑やかに繰り返される中にあるらしい そこに住む住人たちの感情を剥き出しにした言動に 心を乱されて踏み出す勇気をもぎ取られてしまうのだ 心の持ちよう次第で善にも悪にもなってしまう 選んだ居場所の心地よさに慣れてしまうのが怖い そう、ただ、怖いのだ それに溺れてしまえばいいのに 溺れた行く末に待つかもしれない悲しみを 絵空事のように思い描いてしまうから 怖いのだ 優しさとは何だろう…… 物体として目に見えないものなのに 人は皆それを求めて彷徨っては迷子になって 悩んで更に優しさを求めて去っていくだけ 優しさに触れて、満たされて、そしてまた その温かな思いやりを何処かへ運んでいくの もしかしたら優しさなんてものは 減るものなのかもしれない 増えるなんて真っ赤な嘘だ ため息って幸せが逃げていくっていうけど 心のためには我慢は良くないんだって…… 心置きなくため息をつこう 泣くのも心の安定を計るには良いらしいよ 一時でも心が安まるなら ♪木星ジュピター
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