第1章 日常の中の非日常

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『何を見ているのですか?』いきなり知らない人に声をかけられた。普段なら無視するのに、何故か無視の出来ない力を感じた。「空を見ています」きっと変な人だと思っただろう。この日は雨で何も見えない。『そうだったのですね。きっとこの1時間後には綺麗な虹が見られますよ… それではまたいつか』彼はそう言って去っていた。これが彼『大沢洋介』との出会いであった。  この日の夕方虹が出たらしいが、僕は大学に通っていて見ることが出来なかった。SNSを見る限り1時間近くもハッキリとした虹が出ていたようだ。友人のつまらないSNSを眺めながらも、どこか謎の男の事を考えてしまっていた。しかし寝てしまえば、昨日の謎の男性など忘れて普段のくだらない日常に戻っていた。
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