21. 相棒のような2人

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「なんでしょうか?」 「バーには誰でも入れるのか?」 「そうですね、一見さんお断りってことになってますけど、会員登録すれば誰でも入れますよ」 それを聞いた鷲尾は胸元に手をいれる。内ポケットにある写真を取り出し、店員に向けた。 宮地から提供された蘇芳の写真だ。 「この女性は見たことあるか? 赤いドレスの女だ」 写真を受けとりしばし眺めていた店員が思い出したように頷いた。 「ああ、あゆさんですね」 「あゆさん?」 清水が名前を確かめるように聞く。彼は写真を鷲尾に返しながら、彼女に向かって首を縦に振った。
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