22. 死んだ男

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「ぐあっ、がっ、かはっ……は……う……」 最初は殴られる音とほぼ同時に呻いていたが、気付けば呻き声はなくなっていた。 男性が彼の背中から離れるが、彼は微動だにしない。  男性はそれを確かめてから、ポケットから野崎の携帯電話を取り出すと、殴り殺した石でそれを壊し始めた。 彼の血が携帯にもつく。あかりがついていた画面は真っ暗になり、それを確認してから携帯を裏返し、外したバッテリーも壊していった。 「はぁ……はぁ……」 一通り終えると、男性は額の汗を袖で拭う。 石を適当な場所に放り投げると、立ち上がりアタッシュケースを拾い上げ、荒くなった足元の砂をならしてから公園から姿を消した。
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