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「だから彼氏は蘇芳さんを殺した。そして彼氏は今度は野崎さんを」
「え、鷲尾さんに彼氏!?」
「はるるんに彼氏いるの!?」
清水の妄想暴走モードに宮地も巻き込まれ、話は変な方向へといってしまった。
鷲尾に彼氏がいるという衝撃すぎる嘘の事実を受け入れたような宮地とそうではない清水はしばし顔を見合わせたあと、宮地が首を傾げる。
「違うの?」
「こっちの台詞だよ。というか待って、私さっきまで違うこと考えてた気がする。えーと、えーと……」
そこでチャイムがなってしまう。
これは予鈴で本鈴ではないが、移動に少し時間がかかるため宮地は急かした。
「ほら茉莉花! 続きはあとで! いこう!」
「う、うん。あー何考えてたんだっけ、うーんと……」
「茉莉花!!」
「はい今行く!!!」
まだ考えこむ清水に宮地は他の人に睨まれながらも大声で名前を呼んだのだった。
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