25. 暴かれた嘘

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「できるならどうぞ。今日来たのは、野崎冬馬の件についてです」 「野崎? ……ああ、あの人」 「ええ。貴方が、蘇芳友梨さんが亡くなった時間帯、この店に彼がいたと証言したんですよ」 「そうよ」 合川は野崎が死んだことを知っているのかいないのか、表情を変えない。冷たい声音で頷いた。 「だがよく考えれば変だ。野崎を見たのは貴方しかいない。他の店員は見ていないと証言している」 「言ったでしょう、彼はバックヤードにいたの! 今みたいに私しかいなかった」 「指輪を買いに来た男をバックヤードに入れる理由は何ですか?」 合川の主張を聞きながらも、成宮が鋭く切り込む。彼女は口ごもってしまった。 「……それは」 「本当は野崎はここにいなかったんですよね」
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