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そう確かめるも、やはり合川は
「いたわ」
と主張を変えようとはしなかった。しかし成宮も譲れない。2人の視線が見えない火花をちらしながらぶつかり合う。
「じゃあなぜ彼をバックヤードに入れた? 店員でもない、一人の客をバックヤードに入れる理由は? まさか恋人だとでもいうんですか?」
「ふざけないでちょうだい! 嘘だって言うなら証明してみせなさいよ!」
合川は組んでいた足をほどき、机を右手で力強く叩く。鈍い音が部屋に広がるなか、成宮は姿勢を変えずに続けた。
「確かに防犯カメラは壊れて修理にだしてました。それは本当です」
「そうよ、だから映像は――」
「知ってますか? ここの近く、コンビニや商店街があるし、駅も近いし、結構防犯カメラがあるんですよねえ」
「!」
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