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「ねえはるるん、今日の夜ご飯一緒に食べない?」
「ああ、いいぞ」
「やったー! じゃあそっちのかたがついたら連絡して!」
「はいはい。じゃあな」
子供のようにはしゃいで喜ぶ様子が電話から伝わってきて、鷲尾は思わず笑みをこぼす。電話を切ってポケットにしまうところで、ふと思い出した。
――さっきのはしゃぎ方、清水に似ている。ということは清水が似ている?
「そうか、なんとなく清水が誰かに似てると思ってたが……、クロに似ているのか。どうりで話しやすいわけだ」
ひとりで納得したようにうなずきながら呟くと、ネクタイを整えてから合川商社のビルへと入っていった。
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