30. 3人目の被害者

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高い頻度で鷲尾や成宮と話したり捜査についていっている清水と違い、宮地は合川美代について知る由もない。そんな彼女がきょとんとするのとほぼ同時に清水が肩を掴んだ。 「けーちゃん!」 「うん?」 「私今日学校やすむ!自主休講!」 「ええっ?」 清水は肩を揺らしながらいい、宮地は肩をゆらされながらきく。驚いたように返事をする宮地の肩を離すと、携帯をカバンの中に入れながら先ほど通ってきた校門へと走り出した。 「今日だけだから、ごめーん!」 わりと大きな声で謝ると、そのまま背中を向けてしまった。 それは教授にうまくいっておいて、とか、出席確認を代わりによろしく、という意味だ。宮地もそのことは分かっていて、いってしまう清水を見送りながら仕方ないなあと漏らした。
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