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「どうしたの?」
「スマホの、トップニュースで、合川さんのことしって」
まだ息がつかないなか、なんとかそう絞り出すと途端に鷲尾の顔面がいつもより険しくなった。
「……学校はどうした」
「自主休講!」
自主休講といえばかっこいいが、要はサボりである。鷲尾もそれは知っていた。
「お金を払ってもらって行ってるんだろう。自主休講などといわずにいけ」
その鷲尾の厳しめの言葉に清水は売られた喧嘩を買うように不機嫌そうには唇をとがらせながら、だってと返す。
「合川さんが死んだって知って、いてもたってもいられなくて」
――どうして怒るの? ただ心配で不安になって来ただけなのに。
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