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そう、清水は自主休講くらいで鷲尾が怒るとは思っていなかった。だが、今の彼は確実に怒っている。少なくとも笑ってはいない。
「清水は学生だろう? 勉強をしろ」
「はるるんー」
「ここまで巻き込んでおいてしらんぷりしろっていうの!?」
「まーりりーん」
鷲尾と清水の言い合いがヒートアップしていく。成宮は邪魔をしすぎないように、でもなんとかやめさせようと名前を呼んでみるが2人の耳を素通りしていくだけだった。
「調べるのは警察の役目だ!」
「何よ、昨日は褒めてくれたくせに!」
「それとこれは別だろうが!!」
まさに売り言葉に買い言葉、マンションの前には通行人も少なからずいるのだが、スーツの強面男性とフェミニンな服を来た女の子は大声で互いの主張をぶつけあう。
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