32. 初めての感情だから

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2人は歩きながら先ほどのことを話していた。 「……はるるんがああいったのは、まりりんを思ってのことなんだよ。はるるんは口下手だし、不器用だから、うまく言えないだけで」 2人が結果的に清水を巻き込んだのは事実だ、警察である鷲尾や成宮ならもしものときでもなんとかできるが、清水は非力な―相手の頬をひっぱたくくらいの力はあるだろうが―女の子だ。 鷲尾は素直に意見を言ってしまう性格なために、厳しい言い方になったのだと成宮はいう。 「……でも、私、確かに自主休講してまで2人に会おうとしてて……、はるるんの言うとおり、本当は遊びたくてあそこに行ったのかもしれないって、思って……」
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