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そういわれた馬場は、成宮とは逆に今度は薄ら笑いを浮かべた。相手を馬鹿にするような笑い方は彼の血圧を上げるのに十分だった。
しかし、ここに鷲尾はいない。止めてくれる人がいないと暴れられないと感じた成宮はなんとか感情を圧し殺す。
「誰だって出世願望はあるでしょう？ 私のもそうですよ、課長なんかで止まりたくありませんから」
その答えはおそらく馬場の本心そのもの。
そのことを感じ取った成宮は、深呼吸をするかのように大きく息をはくと、誰に答えるわけでもなく頷いた。
「そうですか。ところで、馬場さん。Ｌ＆Ｒで買い物しませんでした？」
視線で馬場を射抜く。彼は動揺するような素振りを見せることもなく、首を横にふった。
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