33. 怖い刑事さん

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素直にお礼をいい、尋ねる。馬場は成宮の目をみつめながら、はっきりと口にした。 「美代にあげたんです」 「そうですか……」 「何か?」 ここで成宮は馬場にカマをかけてみることにした。 もし、清水の言う通りこの世に証拠が存在するのであれば指輪しかない。その可能性にかけてみたのだった。 「いや、合川さん、綺麗なダイヤの指輪してたのに、あんな小さな指輪もするんだなあと」 「……指輪、見たんですか?」 その答えは、そう(・・)だった。確信した成宮は余裕のある表情でうなずき相手にあわせる。 「はい。それが何か」 「いや、なんでもないです」
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