34. 2回目の推理

3/5

199人が本棚に入れています
本棚に追加
/179ページ
「野崎が駆けつけた時には、馬場はおらず、死んだ蘇芳がいた。野崎は盗聴器を仕込んだ携帯電話だけ持ち去ることにした。そして、その場を密室にした」 紙に“密室にする”とかき、ぐるりと線でかこむ。頷きかけた成宮が手で鷲尾の視界を遮った。 「待って待って、野崎は鍵を持ってないから外からの鍵はかけられないはずだ」 「じゃあこうしよう」 鷲尾は成宮の指摘をうけ、先程書いたものを大きくバツ印で消し、その横に新しく文字をかいていく。 「野崎が駆けつけた時、馬場がいて、二人は共謀して密室にし、お互い警察には言わないことを約束した。が、野崎に警察の目が向いてしまったため、野崎は馬場がなにかしゃべったのではないかと問い詰めた。馬場は野崎が邪魔になり殺した」
/179ページ

最初のコメントを投稿しよう!

199人が本棚に入れています
本棚に追加