35. すれ違った気持ちを戻して

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35. すれ違った気持ちを戻して

「それから一週間、なんにも進展がないわけだ」  以前も来たことがある喫茶店で、清水は成宮と向かい合って座りながらアイスティーを飲んでいた。成宮はいつも通りカフェオレ。 「やんなるよほんと。まりりんなんとかして」 「無理」 「幸運の女神様!!」 「むーりー!!」 窓に接した席で、茶番のようにコントをする。傍から見れば、仲の良さそうな男女が楽しげにしているというまさに恋人同士だと思われてもおかしくないものだった。 「祈ってなんとかなるならすでになんとかなってるって」 「それは正論だ」 清水にいわれてしまった成宮は、犬のようにしょんぼりとテンションが落ち込んだ。というのにも理由があった。
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